02/11/16 (Sat)

11月14日(木)

ポール・マッカートニーを観に行く。
60にもなった彼にはまったく期待しておらず、記念に行っとけ、くらいにしか考えていなかった。
Beatles は大ファンであるが、John Lennon 派の私は、一番下にジョンのTシャツを着込んで出かけた。
開演時間が過ぎてからビックエッグの中に入るが、まだ入場途中で始まる気配はない。
だちお氏、戸来氏、田原氏がすでに着席し、私が遅いので心配してくれていた。

最初不思議な舞台から始まった。
18世紀西欧貴婦人や、サンジェルマンのような貴族、仮面を被った男などが客席に現れ、舞台に上って踊り出す。
山高帽を被ったイギリス紳士。マグリットの絵のよう顔の前にリンゴがある。
ちょうどアップル社のマークのようなあの青いリンゴだ。

地球を表すのか5mほどの大きな青い風船が6つも登場し、ドームの空中を飾る。
バレリーナやクラウンも登場し、三美神が生を称え、アトラスが地球を持ち上げる。
次には巨大な花の風船。
舞台の者たちはときに争い、何かに蹴散らされ、苦しむ。
そして舞い手たちはスペイン、インド、中国、日本など、世界中のさまざまな民族を代表して現れて、それぞれの舞を披露し、時に争う。
本物のインド舞踊の人々も!

舞台は世界を現しているのは明らかだ。
さまざまな民族が自己を主張し、争っている。
そして舞台の混乱が頂点に達した時、ベースを掲げたポールが現れた!
音楽が世界の争いを払拭するのだと言わんばかりに。

ドームは一気に盛り上がった。
そして一発目が「Hello Goodbye」
もうこれでいきなりK.O.された。
2曲目は「Band on the Run」。

次々繰り出される名曲の数々に、もう会場は大興奮だ。
後でわかったが、客層はめちゃくちゃロートルであった。
みなそれぞれに、思い出を抱えてこの会場に来ていた。
そして自分もその内の一人であったのだ。

演奏されるたびに、その曲を聴き倒したころの臭いまでが、ありありと思い出される。
自分はノスタルジーとは無縁の存在だと思っていたが、そうではないことを思い知らされた。
プルーストの「失われた時を求めて」の紅茶に浸したマドレーヌ効果である。

ライブは2回目のアンコール。
「Sgt. Pepper's Lonly Harts Club」のライブは終わりという演奏から「Abby Road」の「The End」へとつながる演目をやられては、もう終了、というのは仕方ない。

最高に楽しい夜はまだ続く。
タクシーで渋谷に着き「猿丸」で食事。
ちょっと味は落ちたかも知れないが、まあ満足できるものを出してくれた。

そのまま苺畑に行くと、妹尾氏、船越氏が待ち受けていた。
彼らもそれぞれ一日目、二日目のポールのライブに行っていたのだ。
そこでポールのワシントン・ライブを聴いて、ライブの”復習”。
内容がほとんど同じなのに笑いながら、みなで大いに飲み歌う。
饗宴は朝まで続いた。


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