ガルデ-山脈の奥深い山中、地下遺跡――
剣「いよいよ…だな」
舞「はい…流石に、凄い瘴気です」
ケイ「ええ。私もビリビリ感じるわ」
ガイデル「気を付けて行くでござるよ」
剣「絶対に此処で決着を付けよう」
ケイ「皆の未来の為にも…ね」
舞「はい!勿論です」
ガイデル「この命に賭けて…でござる」闇深き、光の全く届かぬ地下深く…普段人が寄り付かないこの地で、今、正に世界の命運を賭けた戦いが始まろうとしていた…

《破滅への階-キザハシ-闇の覇王》第壱話『滅びへの兆し』

by 戦士ヒュークス

時間を遡る事、二週間前…

劇場休日の昼下がり、寛ぎの時間を過ごす王劇一同…
剣「久し振りに、のんびり過ごしてますね」
ガイデル「此処数日、目が廻る程忙しかったでござるからな」
ザウエル「有り難い事です」
憐「そう言えば、舞が居らぬのぉ?どうしたんぢゃ?」
舞が居ないのに気付いた憐が剣に尋ねる
剣「何か縫い物が有るとかで部屋に戻りましたよ」
憐「何ぢゃ、それじゃ寂しかろう?年中一緒に居るのにのぉ」
剣「そ、そんなにずっと一緒なんかじゃ…」
そんな話をしていると、舞がラウンジにやって来た
舞「あ、皆さんお揃いですね…剣兄様、顔が赤いですけど、何かありました?」
剣「な、何でもない!それよりも、縫い物は終わったのか?」
赤ら顔で慌てる剣の後ろには、忍び笑いを洩らす一同が…
舞「はい…皆さん、何か可笑しい事でも?」
憐「くくく…ぃゃ、気にするでない…くくく」
神無「姫様、あまりからかうのは…」
舞「???」
剣「ふんっ」
(SE=ゴロゴロ)
和やかな日常の一幕の最中、晴天の空に突如暗雲立ち込み雷鳴が轟いた!
スラスト「あんなに天気が良かったのに、突然どうしたんだい!」
一同、テラスに出て、空を眺める
憐「…剣、お主感じたかの?」
剣「…ええ。この邪悪な気配は…」
神無「瘴気…ですね」
剣「舞、お前も何か…どうした、舞!」
剣の声に、空を見上げていた皆が、舞を振り返る
舞「………」
空を見上げるその目は、焦点が合っていなかった
剣「これ…は…」
憐「神託…か」
そう、神託が下る時のトランス状態になっていた
舞「…『闇が空を覆いし時、古に封じし王、東の地、深淵にて甦らん。彼の者、遥か遠き地の術用いて、妖を使役し者也。其が歩むは、滅びへの道也』…」
スラスト「今のこの状況の事かい?」
神無「その様ですね」
ザウエル「…ちょっと、王城に行ってきます…」
真剣な顔になったザウエル団長が部屋を出て行く
残った一同は、暗い予感に苛まわれながら空を見上げるのだった…

神託がもたらすのは、滅びへの予兆なのか…破滅へのの階‐キザハシ‐は未だ始まったばかり!果して、世界には破滅しか残されていないのか?

次回、第弐話『闇からの誘い』…戦慄が、国中を駆け巡る!刮目して待て!!



第零話


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