第8話『アルトの銀の糸』
(by カイト)
格闘センスが互角のランとアルト。ランは女だが体格でアルトをしのぐ。
傭兵遍歴のあるアルトは武器の扱いに長け人体を効率よく破壊する訓練を積む。
ランもまた武術修業を積んだ様々な格闘技を継承した魁斗風々流伝承者、人体の急所をつく裏の技も心得ている。
が、戦いなれしているアルトの隙をつくのは容易ではない。
傭兵の技vs戦場の拳…
アルトのワイヤーは紙一重でかわさないとスウェーしたところを狙われる。下手にブロックなどしたら切断されるだろう。
ギリギリの見切りで風のようにかわすランだが、身体をかすめる度に服が裂け血しぶきが舞う。
ランは上半身を左右に揺さぶりながら軽快なステップで反撃のチャンスを狙うが、徐々に壁際に追い詰めるアルトであった。
しかしアルトも油断は出来ない。少しでも気をゆるめればランの鋭い反撃を喰らうからだ…ランのステップインは抜群に速い。
ランが叫ぶ。
ラン「ニコ、少女を連れて王劇に行け-!」
ニコ「へ?…りょ、了解」(あたふた)
ランはアルトをひきつけた隙にニコを逃がすつもりでいた。小さいニコは少女をなんとか背負い、黒い羽を広げ勢いよく飛び上がる。が、かなり遅い(ふらふら-)
アル「そうはいかない」
一瞬ニコに気を取られたアルトの隙をランは見逃さなかった。
迫り来るワイヤーをすり抜け一気に間合いを詰め気を込めた掌底(烈光掌)を叩き込む。
が同時にワイヤーの先端がランの左肩、右腕、右太股を貫く!?…絶妙なタイミングで放ったランのカウンターに、アルトもまた反応していたのだ
アル「…惜しかったな」(掌底を受けた箇所が焦げる)
ラン「ぐふっ…」(吐血)
ニコ「え!? ラン---!」(ニコは半べそだ)
そしてアルトは容赦なくニコの翼をも貫き、そのまま翼に絡め地面に叩きつけた。
ニコ「うわあああ!」
ニコはとっさの判断で自分が下になり背負っていた少女を守ったため受け身を取れず叩きつけられた!
ニコは衝撃で気を失う。いつも持っていたスティックが手から離れ、虚しく転がる…
アル「最後だ…エアートリッシュ」(アルトの標的が謎の少女エアートリッシュに向く
その時だ!ランの闘気が変わった。ランの放つオーラが氷の刃と化し、一瞬にしてニコを縛るワイヤーを切断、同時にアルトを吹き飛ばす。
この時アルトは右手を負傷してしまう。
…影の守護者に選ばれし者、その証としての石を持つ。
ランは冷、ニコは闇、ツルギは雷、ケイは光と炎。
悪の影が落ちようとしている時、敢然と悪に立ち向かう影の守護者達。王立歌劇団・ウル組!ここに参上
<続く>
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