インターミッション:舞
それは未だ、ウルの街が災害にみまわれる前夜の事…
舞「……」
王劇宿舎の自室で瞑想をしていると、ふいに、頭の中に声が響いた
声「大地が赤く染まりし時、影は闇に立ち向かわん。されど影が闇に覆われし時、世界は滅びへと向うだろう。其は汝の親しき者達也」
舞「今のは…」
次の夜、街は炎に包まれた
舞「これが神託の…?」
窓の外を見ていると、部屋の扉がノックされる
剣「舞、いるか?」
舞「はい、何でしょう剣兄様?」
剣「何人かで街の人達の救助に行ってくるよ。それで、ニコも連れていくから、こっちの対応を頼みたいんだが」
舞「お任せ下さい」
剣「頼んだぞ」
部屋を出ていく剣に声を掛ける
舞「剣兄様、あまり無茶をしないで下さい」
剣「了解した」
ルリとセラと共にケイ達が戻り、舞を呼ぶ
ルリ「舞さ-ん、こっちも治療お願いしますわ!」
舞「は-い。…剣兄様!」
剣「悪いな。約束守れなかった」
舞「そんな…。生きているだけで充分です」
ルリ「泣いていないで、治療して下さいな」
涙を拭き、治療を始める
舞「それでは、暫く安静にしていて下さい」
舞は、治療を終え部屋を出ていく
舞「ふぅ…」
憐「まったく、あ奴等め。無茶しおる」
舞「憐さん。何か、知っているのですか?」
憐「うむ。お主には、知る権利があるぢゃろう」
そして、憐は舞に零組の事は省いて、ウル組の事を話して聞かせた
舞「そんな!それじゃ、神託にあったのは…」
憐「その神託が、どの様な物かは知らんが。そう言う事ぢゃ」
舞「そうですか…。分かりました。憐さん、ありがとうございました」
礼を言って部屋に戻る舞に、憐はそっと声を掛ける
憐「生きて、帰って来るのぢゃぞ…」
そして、ウル組が再び動きだした時、気配を消して剣の後を追う舞の姿があった…
インターミッション:セラ
第17話
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