第29話
(by 降魔師カイト)
<冷>奥義!勁氷気弾を放つものの、自由に空を飛び回る敵に翻弄されるラン。上空のバルバリシアが放った真空の羽がランをかすめ岩を砕く
ランは渾身の正拳突きを大地に叩き込む。すると足下から、重なり合ういくつもの氷晶が勢いよく現われ、ランをバルバリシアよりさらに上空まで跳ね上げた。そこを足場に跳躍し高速回転するランがバルバリシアに迫る
ブ-メラン状の動きで逃げるバルバリシアを追い詰め、ランの旋風脚がバルバリシアの身体を両断した!!
撃墜されたバルバリシアは、人間の姿に戻り、虫の息だった
ラン「お、お前は…あの時の…」
人間の姿に戻ったバルバリシアは、ランが修行時代に出会った盗掘者。各地に伝わる伝承をもとにデカいお宝を狙っていると話してた男
当時……
「そいつをモノにすれば、俺の親や兄弟も一生安泰ってワケよ」
と、上機嫌で旅立っていった様子を思い起こす。…嘘か誠か、ランはとくに問いただすこともなく「お前みたいなのにも、家族がいるんだな」と意表を突かれた思いでその男を見送ったのだ……
バルバリシア「どうだい途中までは、俺にまんまとはめられたろうがよ」
ラン「…昔話してた家族の話、あれは?」
バルバリシア「へ?…また古い話を…いや…ありゃあ…本当さ」
盗掘者の家系に生まれたバルバリシアは、家族が危険な仕事を続けずに済むように闇に肉体を売ったのだという。だが、その後の家族がどうなったかは知らないというバルバリシアに、ランは会っていないのかと問い掛ける
バルバリシア「ケ…会えるかよ。こんな身体で。あんたもそうだろう。ラ…ン…」
そして息絶えたバルバリシアに答えるようにランは言う
ラン「かも…な。だが…今はこのウル組がおれのプライドだ」
歩み去るランの足下に伸びる影、そのシルエットは『阿修羅』……
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