ザウエル団長より報告を受けたディ-ン王は、直ちに調査隊を派遣させると共に、警備の強化並びに周辺諸国へ警戒を呼び掛ける事を決定した…

《破滅への階-キザハシ-闇の覇王》第弐話『闇からの誘い』
by 戦士ヒュークス

調査隊が派遣されてから三日後、謁見の間に兵が飛び込んで来た
兵「報告申し上げます!」
大臣「何事だっ!ディーン陛下の御前なるぞ!」
ディーン「良い、申せ」
兵「はっ…国境警備隊より緊急の伝達です!、ガルデ-山脈より魔物を従えた軍団が進軍…現在、砦にて交戦中との事であります!」
ディーン「うむ…では、早急に補給物資の搬送及び、隣の砦に駐留中の第三騎士団を援軍に向わせよ」
大臣「はっ、直ちに…」
すると、そこへ血塗れの兵士が今にも倒れそうになりながら辿り着いた
兵2「畏れながら…陛下に…申し上げます……砦駐留軍…全…滅……敵、魔物…軍団は……砦突……破後…尚…進行……中…(バタッ)…」
報告を終ると、兵士は息絶えた
大臣「っ!務め大事であった…陛下、これは…」
ディーン王「うむ…敵軍はかなりの戦力の様だな…次の砦へ援軍急げ!それと、歌劇団団長ザウエルを至急呼ぶのじゃ!」
大臣「はっ!」

砦を越えた魔物の軍団は、まるでヒュ-マンを嘲笑うかの様に、進軍速度を極端に落し各地を蹂躙しながら進んでいた
ウルの街へ徐々に難民が集まる中、調査隊の報告と難民の情報に依ると、敵軍の魔物はウルフレンドには存在しない異形の魔物であった

その頃、王劇では…
ザウエル「それで、調査結果を報告して下さい」
今回の事態に於いて、王劇でも独自に調査を進めていた
ロン「今回の件、近隣諸国でも警戒はしている様だが、援軍を出す気はないな…自国を護るだけで、ウルについては傍観を決め込む様だ」
ザウエル「そうですか…で、魔物の方はどうでした?」
ユノ「情報通り、あれはウルフレンドの魔物ではないわ…生態系が全く違うわね」
剣「奴等は、妖(アヤカシ)です…俺の故郷の国のある東方周辺にのみ生息する魔物です」
憐「それと…どうやら、式神や犬神おまけに召鬼なんぞも居る…敵は、相当の術士の様ぢゃな」
ザウエル「なるほど…これはやはり、舞の神託通り復活した存在が要因の様ですね」
スラスト「ふぅ…かなり厄介だねぇ」
クラフル「それと、敵派生点についてじゃが…どうもわしらドワ-フの故郷、ガルデ-山脈奥深くにある知らぜらる古代遺跡の様だの」
(SE=トントン)
一同が様々な報告をしている団長室にシグが入ってきた
シグ「おい、ザウエル…王様から召集が来たぞ」
ザウエル「解りました…では、王城に行ってきます」

所変わって、王城謁見の間…
ザウエル「ディーン陛下、お召しにより参りました」
ディーン「うむ…ザウエル、此度の件、そちはどう考える?」
ザウエル「は…畏れながら申し上げます…以前報告しました、神託の示す処かと」
ディーン「やはり、そうか…」
ディーン王は、暫らく思案すると再度、ザウエルに声を掛けた
ディーン「ザウエルよ、そちに頼みがある」
ザウエル「は…なんなりと」
ディーン「うむ…此度の騒動、術士を倒さぬ限り収まらぬ…だが、生憎と余の兵士も冒険者達も国や街を護るので手一杯…そこで、比較的自由の効くそち達、歌劇団に任せたい」
ザウエル「は…仰せのままに」
ディーン「…そち達には、いつも迷惑をかけるの」
ザウエル「いえ、勿体なきお言葉、光栄であります…我等、歌劇団一同粉身骨砕の覚悟で務めさせて戴きます」
ディーン「…宜しく頼む」
ザウエル「ははぁっ!」こうして、闇との戦いに身を投じる事となった王立歌劇団…闇との熾烈な戦いの火蓋が切られる!果して、彼等の運命は何処へ向うのか?

次回、第参話『抗いし者たち』…苛酷な運命に、今、抗う時!刮目して待て!!

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