《ある休日の風景、又はバタフライ効果の一例、又は狼少年、又は…疲れてるんか
なぁ?私…》

by 戯言師 皐月

※本作品はほぼ全編会話のみで構成されています。
そういう仕様です。
風景描写はお客さま各位が脳内で行って下さい。
また、一部時間軸上ありえない発言が含まれますが、それも仕様です。 リビング内
「神無さん、ガイデルさん」
「おや?」
「どうしました?シ-ナさん」
「ええ。基本は裏方ですが私も歌劇団の一員。舞台の上で何もできないような恥ずか
しい身ではいけないと思い、芸を研いてみたのです」
「おお、それは興味深いですな」
「ですが…評価するのが私達でも宜しいんですか?」
「団長さんに見て戴こうと思っていましたが、お留守のようで…それに神無さんの目
はあてにできる、と」
「せ…拙者は?」
「………」
「………」
「では。え-…こほん。…ネタやりま-す」
「た…た○けん?」
「どなたです?それ」
「い…いや、何でもござらん」
「すみません…続けてください」
「それでは……おおぁjlじゃlhぁ あっっっfしるいをぇう……どうですか?」
「を…ををぅ?…今のは…一体…」
「キ-ボ-ド落としたふり、です」
「きぃぼぉど…とは…」
「シ-ナさん…自身の道を求めるのは素敵なことだと私も思います。が、やはり少し
は大衆に迎合するのも大切ではないでしょうか」
「それはつまり、面白くなかったのですね…はぅっ」
「新たなことを為そうとする努力は買いますが…どこでも倒れるのは何とかしてくだ
さい」
「手伝いましょう。ところで神無殿。きぃぼぉど、とは?」
「彼女の部屋にありますよ。見たことありませんか?ボタンの沢山ついた板で、ボタ
ンを押すと空間に文字が出るんですよ。原理は知りませんが」
「…むう。神無殿達の使う“まほう"も大概でござったが…シ-ナ殿の“かがく"と
やらも又、面妖な業でござるな」
「でも、貴方のいう面妖な技術で、貴方の希望が叶えられるかも知れませんよ」
「む?それは一体…」
「彼女の言うところによれば、タイムマシンは実現可能なもので、試作品を鋭意開発
中であるとか」
「か…神無殿…もうその話は…」
「ちゃんと机の引き出しの中につくってくれてるそうですよ?良かったですねぇ、ク
スクスクス」
「かかか神無殿ぉぉぉ」
「クスクスクス…」 リビング外・廊下
「な…なぁ。今のは何なんだ?」
「僕に聞かないでよ。気になるならオーバーが自分で行ってくれば?」
「いや、だって、なぁ。よし。ここは…頼むよセラ」
「……」
「セラを巻き込むな。死にたいか下種」
「痛い痛い痛い!割れる割れる頭割れる!ナッツの殻みたいにパキッて割れる!ごめ
んなさいごめんなさいもうしないから!」
「ん」
「痛かったぁ。神無さんに俺等の勝負のネタ何かないか聞きにきただけなのに何でこ
んなことになるんだよ」
「お-アルトにオーバー」
「ぁ」
「何やってんだ?覗きか?覗きなのか?お前等も好きだなぁ」
「お前と一緒にすんな」
「中にいるの誰?なぁ誰?俺にも見せろよ隠すなよ感動を共有しろよ」
「…スィン」
「お?何だ。見せてくれる気になったか?」
「…うざい」
「え?今の誰?なあ今の可愛い女の子の声誰?え?何で俺って宙に浮いたりしてんの
?…って、のぁぁぁぁぁ!」 中庭
「きゃぁぁぁぁぁ!」
「ど、どうしたティア!何があった?」
「せ…洗濯物を干してたらスィンさんがいきなり窓から飛び出してきて、下着の山
に…」
「スィぃぃン。手前ぇはまぁぁた真っ昼間からそういう解りやすいことをやってくれ
るんだなぁ」
「ちょ、ま!違うごっ!まって姐さんをがっ!今回はぎゃっ!不可抗力うぅぅぅぅ
!」
「ど…どうかしたんですかっ?」
「凄い悲鳴が聞こえたよ」
「ぉ、ぉぉ天の助…」
「ケイとランか。いいところに。この馬鹿がまたやりやがったんだよ。そろそろ“向
こう側"見せないと懲りないらしいね」
「ふぅぅん?」
「ははっ!馬鹿だ馬鹿。どうだ?ティアも一緒に。運動した後腹一杯食う飯は旨いぞ
?」
「そうですね」
「ま…待てって!いやまぢで!話をきげやぁあぁ!」 リビング外・廊下
「う-わぁ。恐ぇ…」
「今日もいい天気だねぇ。お昼食べたらどこか出かけようか?セラ」
「……」
「お前等、最高」
「ん?」

「それにしても、さっきの“うざい"っての、セラ?声、初めて聞いたよ」
「まだ秘密、ね。喋れるようになって皆に声が届くのはまだ先の予定だから」
「え?何それ?どゆこと…ぁ-いやうん解った。解ったから笑顔で指ぱきぱきすん
な。ライバルだけど、俺達、友達だよな?」
「何かどっかのバッドエンドみたいで嫌だそれ」

次の作品
前の作品

歌劇団ニュース
プロフィール
インタビュー

コミック
コント
戯曲
王劇設定集
王劇裏設定
地下劇場
壁を見る
投稿!
外に出る