【シャウラ改造計画】
by 女騎士グレイス

ーシャウラ改造計画四日目の巻ー

一行はシャウラを無理矢理引っ張り、衣服屋に入った。

シャウラ「興味無いんだが」
シャウラはわかってない。歌劇団が必死になっている理由を。
一方衣服屋の窓から黒ローブ…否シャウラの父シャドルークが覗いていた。すっかり気配を消して。

ラン「ねぇ、これを着てみたら? 絶対似合うって!」
ランが持ってきたのは、淡いピンクの生地に白いフリフリが付いたドレスだった。
シャウラ「ランさん。私はドレスが似合うような体系じゃないんだ!」
ラン「そうかなー?」
シャウラ「とにかく意地でも私はそんな服着ないぞ。着せたければ表に出て勝負だ! !」
ラン「それじゃあ私が勝ったらその服着てよ」
シャウラ「もし、私が勝ったらその服は破る!」

ラン対シャウラ。実はシャウラは歌劇団内で一度も実力を見せてない。
シグ「俺はランが勝つのに四百ダルト賭ける!」
フィアラ「えー! そんなに賭けるのー?」
シグ「余裕余裕!」
スラスト「それでは始め!」
シャウラは攻撃する気配がない。

ラン「仕掛けてこないなら先に行っちゃうよ」
ランは素早い動きで攻撃をしようとする。しかしそれは、シャウラにとっては予定どうりの行動だった。剣を構える。
ランのストレートパンチ、スピードは十分だ。
当たる!
だが、シャウラは剣を持ち手を上に右斜めに構えた。刃は平らの方を向けて腰を落としていた。
そしてランの攻撃を弾く。
ランはすぐ次の攻撃に移る。避けるシャウラ。

攻撃をことごとく避けられ次第に焦りが生じるラン。
団員から驚きの声が漏れる。

シャウラは隙をついて一撃を放とうと近付く。
シグが叫ぶ。「おーい! 負けるなー負けると掛け金が! !」
シャウラは「うるさい」
と言いつつ懐から何か袋を取出しシグになげつける。
袋からはムカデが躍り出た!
シグ「どわぁぁーー! !」
しかしそのムカデは死んだもので、危険は無かった。

数十分後。
ラン「もらった!!」
シャウラ「…チッ!」
ついにランの一撃が決まる!
皆が固唾を呑んだ瞬間、シャウラの周りにバリアが現われ攻撃が弾かれた!

「……ノ……サマー…!」
何者かの声?
「…ノ……デ…ロス! ……! !」

シャウラ「ランさん危ない」
シャウラはランに体当たりをするや否や爆発が起こる。
爆風は観客である歌劇団の一行にも襲い掛かった。

ラン「なっ! 何よいきなり! ! ?」
シャウラ「大丈夫か」
ラン「何よ今の! ?」
シャウラ「…爆烈の力でぶっ殺す…とか聞こえたが…こんな掛け声をするのは私の知っているかぎり…」
「…ンノ……デヤキ…ス! ……! !」
(ちゅどーーーん! ! )

シャウラ「…火炎の力で焼き殺すと聞こえたが聞き違いだろう…絶対に…(汗)」
不条理な攻撃は延々小一時間も続いた後、急にぴたりと止んだ。
辺りは穴だらけだ。
とばっちりを食らった面々が倒れている。

―続―

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