『女装狂想曲番外編』
シグの女装騒動から数日後の朝の事…
シグ「ムニャムニャ…う-ん…もう朝…?起きないと…」
寝惚け眼で顔を洗いに洗面所へと向かうシグ。そこで…恐ろしい事に気付く。
シ「キャぁッ!…む…胸が…ある!?しかもこの声…一体私に何が起こったの…?」
その叫び声を聞き付けて、起きていた者達数人が駆け付けた。
ザウエル「何だ何だ?…おいシグ、いやシギュン、こんな朝からまた女装か…?さっきの叫び声は一体何だ」
シ「違うの違うの…朝起きたら本当に女になってて…」
スラスト「団長…この胸…本物よ。…シグったら本当に女になっちゃったみたい」
ザ「…そんな馬鹿な…シギュン、何か思い当たる事はないか?ついつい神様に女になりたいってお願いしちゃったとかな(笑)」
…と、そこにサ-ナがやって来る。
シ「あっ…サ-ナちゃん…私こんな姿になっちゃった…どうして?私どうしたらいいの!?」
サ-ナ「ん-、実はちょっと退屈だったから、この前の事もあるし試しにシグに本当の女になって貰っただけにゅるよ-♪」
…沈黙。呆れ返る一同。
シ「…サ-ナちゃん、お願いだから早く戻してよぅ!」
サ「ぇ-、せっかくこれから面白くなる所にゅるのに-。…あっ♪来た来た♪」
そう言ってサ-ナが見た方向からは…巨大な地響きが聞こえて来る。
ズ-ン…ズ-ン…ズ-ン!!
皆もその音が聞こえてくる方向を見るとそこには…!!
頭だけはいつものフィアラの顔のままだが…体は余りに不釣り合いな超絶マッチョの物だ…はっきり言って異様としか言えないような物体が目の前に近付いて来ていた!!
巨大なマッチョ「え-ん!!お兄ちゃ-ん!!朝起きたらこんな姿になっていて…助けてよぅ!!」
シ「フィアラ…なの…?フィアラなのね!?」
サ「うん。特に意味は無いけどフィアラにはマッチョになって貰ったにゅる♪」
…さらに呆然とするザウエルとスラスト。
―しかし、シグだけは様子が違っていた。愛剣ヴァルキュリアをその手に収めると…サ-ナの目の前に突きつけた!!
シ「…早く…戻しなさいよ!!いくらサ-ナちゃんでも私…許さないわよ!!」
サ「(平然と)あはは-。まずは『姉弟』の感動の再会を楽しんだ方がいいにゅるよ-♪」
……ブチィっ!!シグの中の何かが切れた…。
フィアラ「…お兄ちゃん…?」
ス「…はっ!!シギュンが暴走しようとしてる!早く止めないとこの前みたいに損害が!!」
シ「『…我、戦乙女に魅入られし者の末裔なり…なんたらかんたら』封印解放!!永き眠りより目覚めよ、ヴァルキュリアよ!!」
ザ「…っシグの馬鹿野郎!剣をマジで解放するなんて…急いで止めに入らねば……って、しまったあぁ--っ!私とした事が…武器を部屋に置いて来てしまった……(汗)」
慌てているザウエルを尻目に、スラストは暴走したシグの脚にすぐさま足払いを掛ける…が軽くジャンプして避けられてしまい…シグはそのまま空中からサ-ナめがけて剣を降り下ろす!!
シグの蛇腹剣はその刃が展開され、真っ直ぐにサ-ナの元へと伸びていく…が、サ-ナは易々とその一撃を回避してみせる。
シ「…やるわね…でもヴァルキュリアの本当の力はここからよ…『戦乙女よ、舞い降りよ』!!」
シグが剣にそう囁き掛けた殺那、展開されていた刃が一枚一枚バラバラになり宙に浮く…
ス「…今よ!!」
スラストは空中にいるシグに強烈なアッパ-を叩き込もうとする…が、飛んできた一枚のヴァルキュリアの刃により妨害されてしまう!!…そして、サ-ナの周りを取り囲んだ残りの刃が次々とサ-ナへと襲い掛る!!
サ「ん-……だから?」
サ-ナは翼を広げて飛翔すると…360゜あらゆる方向から斬りつけてくるヴァルキュリアの刃を華麗に躱していく。
サ「あ-あ、シャレの通じない人達にゅるねぇ…面倒だから一旦眠って貰うにゅるか。<みんなお休み♪>『めがもると』。」…気付くとシグは布団の中にいた。
シ「…ん…?…あ、朝か…。…胸も…ないし…ヴァルキュリアも封印されてて…あはは、な-んだ、単なる夢だったんだな…。」
普段通り顔を洗うと食堂に行くシグ。今朝は…パプリカのフルコ-スだ。若干一名が騒いでいる以外はいつも通りの普通の朝だな…と、隣の席に着いたフィアラが話し掛けて来る。
フィ「…どうしたの?お兄ちゃん、朝からボ-ッとしちゃって…あ、そういえばね、今日あたし面白い夢見ちゃったの♪何でかよくわかんないんだけどあたしがいきなりマッチョになっちゃっててね…お兄ちゃんが…ってあれ?、お兄ちゃん聞いてる?」
シ(…果たしてアレは…本当に夢だった…のか…?)
シグはふと気になってサ-ナの方を見る。
サ「ん?どうかしたにゅるか、シグ♪」
シ「…いや、何でも有りません(汗)…サ-ナ様」
こうしていつもの日々が始まるのでしたとさ。
…女装狂想曲番外編 Fin
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