『王劇版!?桃太郎…侍? 第一幕』

幕が上がる。まだ照明は暗い。
舞台横に設けられた所で魔法を使ったナレーションを入れる団長達が居た。
ザウエル「昔々、訳すると『ロング・タイム・アゴー♪』と某西○記の主題歌を歌った人達の時代よりさらに昔、あるところにお爺さんとお婆さんが居たっぽい」
シグ「居たんだ!」

照明が明るくなる。
舞台では家のセットが組まれていて、その囲炉裏でスィンとランがくつろいでいる。
スィン「ラン婆さん、俺は山へ柴刈りに出掛けてくる」
ラン「スィン爺さん、誰にしばかれに行くんだ?」
スィン「柴刈りだ!」

ラン「冗談だって…じゃ、私は川に洗濯しに行くよ」
ザウ「そういう訳でお爺さんは山へ柴刈りに、お婆さんは川へ洗濯しに行きました」

所変わって小川のある場所に照明が当たる。
ラン「さてと、洗濯しますか」
ザウ「しかし、気合い入れて200着もボロボロにしたせいで、財政難に陥っていました」
ラン「団長…」
ザウ「さっそく洗濯をしていますと、川の上流からどんぶらこ-、と、大きな……そう、『ホモ』が流れて来ました!」
団員一同『違う!』

スラ「桃が流れて来ました!」
慌てて訂正するスラスト。
ラン「で、でかすぎる…今日の食費がめちゃ浮くな♪」
ザウ「お婆さんは大飯食らいだったので、財政難に拍車をかけていました」
ラン「…団長、覚えていろよ(ボソ)」
シグ「そしてお婆さんはその大きな桃を担いで持って帰りました」

ラン「爺さんはまだ帰っていない様だな」
ザウ「丁度そこへ、柴刈りに出掛けていたお爺さんが帰ってきます」
スィン「ただいま…って、でか!?」

ラン「川から流れて来たんだ、昼にするから食後に食べようぜ」
ザウ「さて、その昼食を食べ終わりますと」
ラン「私の手刀で一発だから待っててくれ」
スィン「普通に切れよ(汗)」
ラン「…では」
スパッ♪

ランが手刀を振り降ろすと中から出てきたのは。
ラン「わっ!?ちょいまちっ!」
ラン、慌ててその場にあった大きい布を彼女に被せる。
そして出てきたのは、三編みを解いたティアリースだった。
どうやら、裸らしい。

その布に包まれた可愛さに観客の男一同が騒ぎ立てる。
男「布取って-♪」
その下品な男達にすかさず。
タスタスタス!
スィンがボウガンの矢を男達に向けて放っていた。
一同『…(汗)』

ザウ「あ-、コホン、桃から出てきたのは美少女…」
シグ「設定上男だ!」

ラン「これは、可愛い子だな(汗)」
スィン「そうだな、丁度子供も居なかったし、育てる事にしよう」
ラン「名前は、桃から生まれたから…」
スィン「桃姫…いやさ、桃太郎だな」

ここで一時幕が降りる。
そして、舞台裏では…。
ティア「ふみぃ-!ランさんってば酷いよ!」
ラン「ほんっと-にすまん!まさか、水着まで切るとは思っていなかったんだ(汗)!」
ティア「もう!…でも、すぐに布をかけてくれてありがとう…」
ラン「お、御礼なんて良いって、そうなったのは私が悪いんだからさ」
スィン「さて、次が待っているから、着替えて来な」
珍しく後ろを向いているスィン。
ティア「スィンさん、ありがとうございます」
スィン「…」
ティア「でも姉さんは渡しませんけど」
スィン「なんでそ-なる!?」

第一幕終了。

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