『マウスクエスト第2話』
歌劇団に帰ってきたポチリ-ナ
ザウエル「また、アガンの森に行っていたのかい。昔の思い出に浸るのも良いけど余り行かないほうが良いぞ!」
ポチリ-ナ「わかったでちゅ」
アガンの森6年前そこには、魔物が住み着いていた、一人の若者が通りかかった!若者の名はザウエル、木の影に小さな女の子が座って歌を唄っていた
ザウ「ねえ君、こんな所で歌なんか唄っていると魔物に襲われるよ!」
女の子「魔物…お兄ちゃんこそ気を付けた方が良いでちゅよ!」
そう言うと女の子は立ち去っていった
ザウ「さっきの女の子、いい声だ。今度作る歌劇団に入ってくれないかな」
森の奥へと入っていくザウエル、魔物を倒して腕を磨くためだ…しかし、なかなか魔物は現われない、気が付くと周りを囲まれている
ザウ「魔物か…違う人間だ5、6人盗賊か?」
ザウエルは背中の斬魔槍をとろうとしたが、しかし…
ザウ「なっ無い? いつの間に?」
盗賊達は森の中から現われた
ザウ「素手だからといって甘く見るなよ!」
盗賊団の後ろに女の子が隠れている、さっきの女の子だ、手にはザウエルの斬魔槍が! しかし、さすがのザウエルも素手では多勢に無勢、捕縛網に捕まってしまった
―盗賊のアジト―
ザウエルは木にパンツ一枚で吊されていた、しかも逆さ
ザウ「私をどうする気だ!」
盗賊団のリ-ダ-らしき人物が歩いて来る女性だ
ザルバ「月神旅団のザルバだ、私達は急いでいるんでな明日には帰してやろう」
月神旅団といえば各地で魔物達の宝を奪いまくる盗賊集団である。ザルバは仲間達と打ち合せをしている
ザル「次はゴブリンの洞窟だな!」
ルイン「奴等、宝を貯めこんでるって言うじゃねえか! たかだか100匹のゴブリン相手じゃねえぜ!」
ポ-チ「私とリナで見張りに立つわ」
リナと言われた女の子がうなづいた
ザウ「まさか!その子も戦うのか?!」
ポ-「あんたうるさいよ!リナは赤ん坊のころから私達と居るんだ、あんたなんかよりよっぽど腕が立つよ!」
ザウ「私がその子より劣るとでも?」
ザル「自分の目で確かめな。明日連れてってやるよ」
―ゴブリンの洞窟―
洞窟の前に見張りが2匹…ザルバは先陣をきつて倒す、続いて他のメンバ-も中に乗り込んでいく
ザルバ「宝を探せ!奪い取れ!月神旅団が来たぞ!」
ポ-チとリナは見張りに付いている。ザウエルも彼女らを護衛するように立った
洞窟の中は槍と刀がぶつかり合う音でいっぱいだ
ルイン「お宝はあったがゴブリンが少なすぎる。外か…ポ-チ達なら心配いらんがな」
洞窟の外では、森から獲物を獲り戻ってきたゴブリンの一団がリナ達を囲んでいた
ザウエル「ふたりは下がっていろ!」
ポ-チ「あんたこそ引っ込んでな!リナ、やるよ!」
リナ「行くでちゅよ!」
ポ-チは呪文を唱え始めた。リナのスピ-ドがアップする。
そしてリナの霊力が彼女のダガ-に注がれると、尖端が光りロングソ-ドのような長さになった!
それは、一瞬だった
ゴブリン達の脇を一陣の風が吹き抜けた。その瞬間ゴブリン達は崩れ落ちていく
ザウ「何が起きたんだ!見えなかったぞ!」
あっけにとられるザウエル
ポ-「私の呪文でスピ-ドがアップしたリナに勝てる者はいないわ」
ザウ「いくら速いといっても!」
ポ-「リナはハーフマウスなの。ハーフマウスのそのスピ-ドはヒューマンの4倍はあるの。動態視力もね
リナは盗賊として育てられさらに素早く動くわ! それに彼女の武器は軽いダガ-。
私の呪文でスピ-ドがアップしたリナはふつうのヒューマンの10倍以上になっているわね」
ザウ「ついていけない…」
ゴブリン達は何が起きたか分らないうちに倒されていたのだ
宝を手に入れた盗賊達はいづこかへ旅立とうとしていた
ザウ「リナちゃん、そのカワイイ声を生かしてみないか? 実はウルの歌劇団を任されることになるんだ」
リナ「盗賊の方が合ってるでちゅ」(ニコ)
リナ達は旅立っていった
ザウ「こうして見ると普通の女の子なんだけどな」
それから2年、王立歌劇団はザウエルの手によって生まれ変わった
そんなある日、黒いロ-ブに身を包んだ女と少女がザウエルを訪ねてきた
ザルバ「何も聞くな、この子を預かってくれ」
そこには、10歳になって少し背が伸びたリナがいた
ザウエル「預かるよ」
リナ「よろしくでちゅ」
ザウ「よろしくリナちゃん」
リナ「私のことはポチリ-ナと呼んでくだちゃい」
ポチリ-ナの目に涙が浮かんだようにも見えた、何があったかは聞かないでおこう
こうしてポチリ-ナは団員になった
完
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