『劇場の夜』

―ツルギの部屋―
(SE=コンコン)扉がノックされる

マイ「ツルギ兄様、そろそろ夜回りの時間ですよ」
ツルギ「お、もうそんな時間か。ありがとう」
『雷光』を腰に差し準備をするツルギにマイが声を掛ける

マイ「あの、ツルギ兄様。私も一緒に行って宜しいですか?」
ツルギ「ん-、それは…って、もう準備してあるのかよ」
マイは『華月』を手にペコリと、頭を下げる
ツルギ「ったく、仕方ない。行くぞ」
マイ「はい」

―廊下―
マイは廊下を歩きながら腕を組もうとするが、ツルギに逃げられてしまう
ツルギ「やめないか。万一の時動けなくなる」
マイ「大丈夫ですよぅ」

そこへアルトとセラが現れ
アルト「おいおい、廊下でいちゃつくなよ」
マイ「アルトさん、セラちゃん」
アルト「よぉ、見回りご苦労さん」
セラ「……」

アルト「何だ、今日はマイさんも一緒に見回りかい?」
マイ「はい。ツルギ兄様がどうしてもと、言うので」
ツルギ「おいおい、それはこっちの台詞だろ」
アルト「ははは。それじゃ頑張ってくれ」
セラ「…(ペコ)…」
ツルギ「あぁ、じゃあ」

―中庭―
ツルギ「ん?誰かいるな」
マイ「ルリさ-ん」
ルリ「あら、お2人もお散歩ですか?」
マイ「いえ、夜の見回りです」
ルリ「そうでしたの。お疲れ様です」

その時、暗闇の中に2つの瞳が光った
ぱふ「がうっ!」

ツルギ「うわっ! ぱふ、いたのか?暗闇に気配を消して潜むなよ」
ルリ「ふふっ、驚きました? この子、いつもこうなんですよ」
ツルギ「そ、そ-ですか(汗)そろそろ、見回りに戻るか」

ルリ「私達もそろそろ戻ります」
マイ「それではお休みなさい」
ルリ「お休みなさいませ」

―風呂場への廊下―
(SE=ドカバキャ-!)

ツルギ「何事だ?!」
マイ「お風呂場の方からです!」
廊下を走る2人

ツルギ「女風呂の方か!」
マイ「私が行きます!」
ツルギ「頼む!」
そして風呂場へと入って行く

マイ「どうしました?」
ラン「あぁ、マイか」
スラスト「まぁた、スィンの奴の覗きだよ」
マイ「はぁ、またですか?」
ラン「そ、また。例の如く吹っ飛んで貰ったけどね」

その時!
スィン「まだまだぁ!」
スラスト「げ! もう復活した?」
スィン「スィン行きま-す!」

ツルギ「い-かげんにしろっ!」
スィン「グェッ!」

ティアリース「キャ-!ツルギさんも覗き-…って、目隠ししてる?」
ツルギ「や、申し訳ない。このバカは、ちゃんと捕まえときますんで…」
そのままスィンを引っ張っていく

マイ「ツルギ兄様、足下に石鹸が…」
ツルギ「ん?うわっ!(ステ-ン)いたた…」
マイ「ツルギ兄様、大丈夫ですか?」
ツルギ「あぁ」

―音楽室―
ツルギ「う-、まだイテェ」
マイ「ツルギ兄様、音楽室に明かりが点いてますよ?」
ツルギ「フィアラ?どした?」
フィアラ「ツルギさんにマイさん。ちょっと、新曲の作詞に時間掛かっちゃって…」
マイ「そうですか」

その時扉が開き、シグが飛び込んできた
シグ「匿ってくれ!」
と、言って、隠れたとたん

アリル「シグ様-、泊まるなら私の所に…って、あれ?」
部屋を見渡す

アリル「シグ様は何処?まさか、隠してない?」
口調は優しく、殺気の籠もった眼で問い詰める

フィアラ&マイ「(ブンブン)」
思いっきり首を振る2人
ツルギ「シグならそっちの扉から逃げたぞ」
アリル「ありがとうございます、ツルギさん。シグ様逃がしませんわ-」
(SE=タッタッタ)

ツルギ「シグ、いいぞ」
シグ「助かった-」

フィアラ「何やってるのよ、お兄ちゃん?」
シグ「フィアラが心配で残っていたら、アリルに捕まっちゃって…」
フィアラ「はぁ…(溜息)」
ツルギ「妹離れの出来てない兄を持つと大変だな」
シグ「やかましっ」

ツルギ「で、ど-する?きっと玄関で待ち構えてるぞ。なんなら俺の部屋に泊まってくか?」
シグ「いいのか?助かる」マイ「フィアラちゃんは私の部屋へど-ぞ」
フィアラ「はい。ありがとうございます」

結局、朝迄アリルはシグを探していたそ-です
アリル「シグ様-、何処-?」(チャンチャン)

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