【王劇風ガンダム】
(by 降魔師 カイト)

刻は一年戦争真っ只中である。
時代は地球を離れ、宇宙空間につくられたコロニ-に溢れた人類が暮らす宇宙世紀となった。

サイド3と呼ばれるコロニ-が独立を訴えてより始まった戦争は、熱き二人の兵が見せる戦いとともにその終局へ向かう…

◇ガンダムを駆るラン
◇赤い彗星アルト・ライア-ト

その回りには不運にも自機を撃破され、宇宙空間に脱出して漂う二人の兵士が見守っていた…

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戦場の拳vs傭兵の技(ガンダム編)
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アルト「うおぉぉぉっ」
朱に染めた機体を操り、アルトがビ-ム・ナギナタを振るう。アルトの駆るモビルス-ツの名はゲルググ。

ラン「ちぃっ!」
ランはガンダムを振り、その一撃をかわすと同時にビ-ムサ-ベルで反撃する。

ガンダムの機動は速い。が、アルトのコントロ-ルも負けていない。ガンダムのビ-ムサ-ベルがゲルググの首を切断した!と、誰もが思うランの一撃であったがそれをかわした。

アルト「当たる物かっ」

ニュ-タイプと呼ばれるパイロットのなせる技であろう。が、ランもまたニュ-タイプであった。ビ-ムサ-ベルをかわされたと見た瞬間、ガンダムの左腕を操り、盾でコクピット前を遮る。その盾にアルトのゲルググが放った蹴りが轟音を立てる。

ラン「見えるぞ!」
アルト「モビルス-ツめ、やるようになった」

宇宙を漂う兵士は息を飲んだ。
神無「どういうレベルなんでしょう!?…いまのビ-ムサ-ベルなど2、3mmで見切っています!」
ケイ「神無少尉だってあのくらいは…」
神無「ケイ、私には無理です。出来て5mm…」

ガンダムはゲルググの蹴りの威力を利用し、少し距離を開ける。

アルト「ぬあぁっ」
そのガンダムを狙い、ゲルググはビ-ムナギナタを投げた。

ケイ「ばかな!これほどの接近戦で近距離兵器を捨てるなんて!」
神無「いえ、そうでもないです…」
神無少尉がケイの声に答えた。

ランの操作で的確にビ-ムサ-ベルでビ-ムナギナタを破壊する。そして、ガンダムもそのままビ-ムサ-ベルを宇宙空間へと捨てた。次の一瞬、2条の閃光が走る。が、お互いのモビルス-ツは健在だ。

ラン「ちっ」
ランが焦る。ガンダムのコクピットのサブカメラの映像が消えた。

アルト「連邦はビ-ムライフルの撃ちあいになる事など考えもしないのだろう?」
アルトが吠える。ケイ「なにがどうなったんですか?神無少尉?」
神無「これが…ニュ-タイプ同士の戦いなの?」
神無少尉は目を見開いた。

神無「アルトが投げたナギナタは詰め将棋の一手だったのです。ガンダムはそれをかわすか破壊するしかない。そこに隙がうまれる。その隙をついてジオンでは未だ未使用だったビ-ムライフルをここで初めて撃ち、ガンダムを沈めるつもりだったのでしょう」

ケイは二人の戦いを見守りながら、神無少尉の話に聞き入る。

神無「しかし、ガンダムの性能とニュ-タイプであるランがそうさせなかった。アルトの思惑通りナギナタを破壊したが、ニュ-タイプの判断がそのまま武器をビ-ムライフルに替えさせた。それをガンダムの性能が後押ししたおかげでアルトとほぼ同時にビ-ムライフルを撃てたのです」

ケイは………

…寝ていた…(ずびし!

神無「その癖やめなさい」


…<CM放映中>


神無の話は続いた。

神無「そしてニュ-タイプであるがゆえにお互いに危険を感じてわずかにとった回避運動の結果、至近距離でビ-ムライフルが放たれても生きていられる」

ケイ「ジオン軍が、ビ-ムライフルですって?」
ケイは無意識のうちに両拳を握り締め、冷や汗をかく。

アルト「くっ」
ゲルググの機体に小さな爆発が起こる。ガンダムのバルカン砲だ。

アルトの回りの映像が幾つか消えた。かまわずビ-ムライフルを撃つが5発で撃ち終わった。正確には故障したのだ。その内の一発がガンダムの左腕を吹き飛ばす。ガンダムもビ-ムライフルを数発撃ち、ゲルググの右脚を吹き飛ばしていた。

お互いに一時撤退を余儀なくされた。

アルト「ええぃ、ここは一旦引くが、忘れるな!」
アルトの声がガンダムのコクピットに響く。

ラン「シャア!?」
アルト「ジオンには連邦の知らぬ武器が有る…」
ラン「なに?」

そこで通信はとだえ、ゲルググは引下った。

近くだったからか。宇宙を漂う二人にもその会話が聞こえていた。
神無「連邦軍の知らぬ武器…ですって?」
神無少尉の頬を汗がつたう。

ケイ「なに?何が有るっていうの?」
自分の想像できない、類推出来ない武器に、それを使うのであろうアルトにケイは恐怖を覚えた。

…続かない(多分


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