【今日のお料理】1/29更新
みみずのふらいの巻★
チャララッチャチャチャチャン♪
チャララッチャチャチャチャン♪
チャララッチャチャチャチャチャチャチャチャン♪
沢山の卵を買った帰り道。
「ん?あいつ何してんだ、包みなんか持って」
遠目にもはっきり判る、青く見える銀髪に大きな耳。
「お―い!!何してんだよ」
「にゃう!!にゃんだおまえこんにゃ処でにゃにしてんの?」
「俺ぁ卵買って来たんだが‥お前、何か悪さしてなかったか」
「悪い事にゃんてしてにゃいもん」
「ほ―。んじゃちょっと、その包み見してみな」
「仕返ししただけだもん」
「い―から見してみろ」
「いや★」
「見せろっ!!」
「にゃう―!!」
‥包みの中には大きな広口瓶。先日ごきぶり用の、罠に使ったやつだ。
「空っぽだな」
「空けてきたもん」
「何処にっ!?」
「あのね、聞―て。おまえ兎って好き?」
「嫌いじゃねぇけど」
「こにゃいだ、あるお家の庭で見つけたの。捕まえようとしたら、そこのお家のおばさんに箒でぶたれた。だから仕返ししてきたの♪ほ―ら新しいお家ですよ―って★」
「ちと待て。お前今、庭つったか」
「ゆったよ?今頃あのおばちゃんに群がってる頃ですにゃ☆わ―まま―にゃんて感じで」
「いやお前それは」
「お口のにゃか迄もぞもぞ‥あたしに不当にゃ暴力をふるった罰★あたし悪くにゃいでしょ?悪くにゃいよね?」
「悪いわ、この阿呆っ!その兎そこ居たんじゃねえよ、その家で飼ってたんだよ!!謝りに‥って流石に行く気にならんな」
「にゃう☆ど―しましょ」
「帰ろう出来るだけ早く‥お前の説教はその後だ」
「にゃんでお説教されんのあたし!?」
「たった今言ったろが!!」卵と瓶をそれぞれ抱えて、足早に歩き、街の外へ。
「ったく‥勘違いでも何でも仕返しと称してごきぶり放流する奴が何処の世界に居んだよ」
「反省してます♪愛玩動物ってゆうんだ。今度お詫びに人参でも置いてこよ」
「いやそのおばはんに‥って行ったらばれるか。でもやっぱ兜虫もごきぶりも、評価は何処でも一緒なんだな」
「にゃあ。街とかだったら解るけど、世界って?」
「世界ったら世界だろが」
「だから―世界はこの一つでしょ?おまえ何処の事ゆってんの?」
「あ?あ―‥いやその」
「おまえ時々あざ―とか、あにゃざ―とかゆうけど、それにゃんの事?」
「いやまあ、いぃじゃねぇかよ★気にすんな、それより今回の料理だが」
「気ににゃる―!教えて―!あたしも夢のにゃかから来たもん☆別の世界ってにゃんの事?」
「むぅ‥仕方ねぇ。帰ったらちょいと説明すっか」
そして森のなかのお家。
「んじゃ説明して♪」
「難しいんだよなぁ‥例えばここに、ふと気が付くと一週間も履いてて、とても臭う靴下が有ったとする」
「汚にゃい―脱ぎにゃさい今すぐ―★」
「例えばつってんだろ。そんで又そいつを、裏返して履いたとする」
「洗いにゃさい―!!にゃんでまた履くの!?」
「だから例えばだって。さてこっからだ‥履いてる奴にも周りの奴にも、見えているのは靴下の裏側。アナザーワールドって訳だ。然し靴下が臭うって事実は、何にも変わっちゃいねぇ。と、こうゆうもんじゃなかろうかって俺は思うんだが、お前どう思う」
「知るか―!!」
「やっぱ怒ったか。ど―も説明が難しいんだよなぁ」
「も―いい。要するに世界は互いにつにゃがり合ってるって事いいたかったんでしょ☆共通のにゃにかで」
「何だお前!!やるじゃねぇかよ」
「にひひひ♪はい、んじゃこのおはにゃしおしまい。ちゃんちゃん☆お料理はじめましょ―」
「おぅ、今日は巨大みみずの揚げもんだ★やっぱ溶き粉にゃ卵と、付け合わせにキャベツだよな。ってあれ?」
「どしたの?」
「ここにあった袋が無ぇ。まさか逃げられたかな」
「あ―まさかあのうねうねした奴」
「あぁなんだお前か。何処やった?」
「お家持って入って遊んでた♪どっかの隙間入り込んでにゃいかにゃ、探してくるね」
「あぁ頼む★俺ぁその間、油かけて、キャベツ切っとく」
セリアはお家に入っていった。
然し、そのまましばらく戻って来なかった。
エンジェルの誰かの、布団に入り込んでいたらしい。
巨大みみずが。てな訳で、料理の前に、ちょっとお仕置き☆
やれやれ‥チャン、チャン、チャンチャララララッ、チャン♪
ジャ―ン♪
拵え方★
材料をすっと割き泥を出して洗い、粉を付けて溶き粉を付けてぱん粉を付けて油でからりと揚げてキャベツの千切りを添えて、食す。
★おわり★
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