【今日のお料理】1/29更新
亀のお鍋の巻★
ﾁｬﾗﾗｯﾁｬﾁｬﾁｬﾁｬﾝ♪
ﾁｬﾗﾗｯﾁｬﾁｬﾁｬﾁｬﾝ♪
ﾁｬﾗﾗｯﾁｬﾁｬﾁｬﾁｬﾁｬﾁｬﾁｬﾁｬﾝ♪
がらがらがら｡戸板がゆく｡板に小さな車輪を付けた､粗末な運搬車｡でっかい亀が､仰向けに括り付けられている｡
｢道のまんにゃかで亀と喧嘩しにゃいでよ｣
｢喧嘩じゃねぇ鎮静化だ｣
｢にゃにそれ★｣
｢んでお前は何しに来てたんだ?買い物?｣
｢そ―にゃんだけどはぐれちゃった♪りさとにのんと買い物してたの｣
｢いいのかよ､探しに行かねぇで｣
｢い―のい―の､よくある事だし☆｣
照りつける太陽に､あらゆるものが熱せられ､さあどうだ､とばかりに迫る熱気‥こうゆう日は､さっぱりしたもん喰って静かにしてるか､こってりしたもん喰って元気に活動するか｡二つしか無い｡
然し､亀のｽｰプはさっぱりしてるが濃厚で‥むふふ★
｢街突っ切った方が早ぇから真直ぐ来たんだがな｡急に暴れ出しやがった｣
｢あ｡又にょ―んって首伸ばしてる｣
｢やべ!!鎮静化だ｣
｢あたしに任して♪｣
亀の両足を掴み､靴の踵を股間へと‥
｢さんだあ―ぶれ―いく｣ズダダダダダダダダダｯ!
｢くおおおおぉぉ!!｣
間抜けな叫び声をあげ､亀は甲羅に引っ込んだ｡
｢‥お見事｡つうかお前､もちっと恥じらいとか､そうゆう感覚をだな｣
｢にゃによ★いいじゃん静かににゃったんだし｣
｢ここは大通りのど真ん中だ｡全く‥にしても､よくあんなでかい頭が甲羅にすっぽり入るよな｣
｢膨張率が高いんだにゃ｣
｢てめえっ★｣
｢にゃうっ☆｣
｢ええ加減せえ｡とにかくこいつの噛みつきは強烈だ‥板か何かで蓋しとこ｣
｢蓋かあ｡亀って､よく見たら､おにゃべ背負って蓋を抱えて歩いてるんだにゃ｣
｢むぅ｡そ―言えば｣
｢かもねぎって言葉あるけど､亀には負けるにゃ♪こんにゃに気の利―た生きものは居にゃい｣
｢後は背中に野菜生えてたら完璧だな★｣
｢野菜はいらにゃい―♪｣がらがらがらがら｡戸板が行くよ♪今夜のｽｰプ(材料)を乗せて‥
｢こんにゃのがいっぱい泳いでる所で水遊びにゃんてできにゃいね‥にゃあ―!!にゃんか当たるぅ☆とか｣
｢何処に当たんだよ何処に‥女はそれで済んでも男はなぁ｡物凄ぇ痛ぇだろな｡食い切られ｣
｢こら―!!そこまでゆってにゃい!!｣
｢やな想像しちまった★｣
｢にゃくにゃったら大変でしょ｡渋いおっちゃんに誘われて､にゃんだ君おんにゃの娘だったのか‥ふう｡帰っていいよ★にゃんて｣
｢おい､何じゃそりゃ｣
｢こにゃいだ読んだ本に載ってた｣
｢ろくでもねぇ本読んでんじゃねぇよ‥大体んな事になったら必殺技の大半が使えなくなる｣
｢必殺技って?｣
｢ドﾘｰﾑジｬﾝボ浣腸器とか､ﾕﾅｲﾃｯドパﾜﾌﾙボﾏｰとか｡後､ﾚｲデｨｱﾝﾄｿｰド､ﾗブﾗブｾｸｼｨｿｰド､大統領葉巻攻め‥｣
｢ばか―!!にゃに考えてんの―!!おまえの方がろくでもにゃい―!!｣
｢そら違うぞ｡目的はあくまで､馬鹿共の反省を促す事に掛かってんだからな｣
｢そんにゃ目に遭って､すにゃおに反省する奴にゃんて居るの?｣
｢‥まあ自分を踏んだ人間に､感謝するごきぶりは居ねぇな｣
｢こらこらこらこら★｣
｢いんだよ取り合えず解決すりゃ､その場で｡だから毎回こうゆうんだよ｡さあ､反省なさい｡御免なさいと言うのです｡さもなくば､もっともっと､行いますよ♪ってな★｣
｢さいて―‥お願いだからあたし居る時は､しにゃいでね｣
｢んだよおい､ああゆう雑誌読んどきながら､こうゆう奴は苦手かよ｣
｢人聞き悪い事ゆうにゃっ偶然っ!!にゃかみ判んにゃかったのっ!!｣
｢わ―った★そゆ事にしとく‥さて亀のｽｰプが楽しみだよなぁ♪元気出るぜ―｣
がらがらがらがらがらがらがら‥
お家に着いたら､ﾆﾉﾝとﾘｼｪﾙが待っていた｡
一足先に帰ってたようだ｡
一部始終を見られてたらしく､料理の前にお説教‥
｢反省して下さい―!!｣
｢なに考えてんのっ!!｣
ﾁｬﾝ､ﾁｬﾝ､ﾁｬﾝﾁｬﾗﾗﾗﾗｯ､ﾁｬﾝ♪
ジｬ―ﾝ♪
拵え方★
材料が首を出すのを気長に待ち､出したらすっぱりと斬る｡
背甲と腹甲を鋸で切り離し､内蔵を捨てて､肩の骨と腰の骨を断ち切って､甲羅に沿って肉を外す｡
後は甲羅に酒と水を張り､火に掛けて調味して食す｡
甲羅の深さが足りなかったら､鍋でもよい｡
★おわり★
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