【『楽屋』にて‥その7】
或る風の穏やかな日。こういう日は、煙草の煙が、びっくりする位広く拡がる。
「ふぅ―‥今日も孤独だ、煙草が旨ぇ‥」
「にゃに格好付けてんの。森の木々が煙いって言ってんでしょ、やめにゃさい」
「あぁ?焚き火みてぇなもんじゃねぇかよ♪」
「‥おんにゃじ落葉焚きでも、にゃんでこんだけ匂いが違うのかにゃ。とにかく書斎に入った入った。ほれ、にゃうっ!!」
こたつの上には黒豆煎餅。
「け―きのお味どだった?雷電風味のやつ♪」
「いやありゃ旨かった。染み込ませる前、ちょいと煮詰めたのが良かったみてぇだな」
「でしょ―☆そんにゃ酔っ払うほど強くにゃいよね。でも、元々さんだぁぼるとってにゃにとにゃにを混ぜたもんにゃの?」
「確か‥ブランデーかウィスキーとゴールドラムと‥あと、アブサンだったな」
「あぶさん?にゃにそれ」
「何か薬草漬けた、緑色の奴らしいけど。法規制だか何だかで、今何処にも無ぇんだわ。ま―飲む前から何だあれ、ホルムアルデヒド?あんな匂いがするんじゃねぇ?」
「げ―☆要らにゃい、そんにゃお酒」
「‥お前も強ぇだけで、飲んだくれじゃねぇのにな。あの娘等ちょっと厳しすぎねぇ?」
「ん―‥あれ位厳しい方があたしも安心♪間違った事しにゃいで済むから」
「そっか。そ―だよな。いい子達だよな、ほんと」
「このおせんべ堅い―。あぁ忘れてた、ええと。にゃんだっけ?」
「んん?黒棒は見つかんなかったから、黒糖買ってきた。喰うか?」
「ありんこじゃにゃいんだから♪え―と、そだクリスマス!!あれにゃんのお祭り?」
「或る預言者の誕生日、とされてる祭りのこった。クリストの祭、て意味じゃねぇ?」
「ふぅん。その人があの太った爺さんにゃ訳?」
「おぉきっなふっくろっを‥って違うって。そりゃ別人だよ。まぁ色々言いてぇ事もあるけど、子供にとっちゃケーキとプレゼントの日でしかねぇ訳だし?冷や水ぶっかけるみてぇな事はしたくねぇ‥」
「にゃんとにゃく解ってきた。聖にゃる夜。そゆ事か」
「神様拝まず預言者拝む、って話しはしねえにしてもその日にカコ付けてイヤらしい事すんじゃねぇっての。我慢しろ、一日位。我慢の後の仕事は更に充実」
ぺんっ。洞窟の中に、乾いた音が響く。
「あいた」
「おまえこそ、そっちの方に、はにゃし持ってくんじゃにゃいっ!にゃによ仕事って★」
「仕事ったら仕事だろ。ちなみに一人淋しく行うのは手仕事だ」
ぺんっぺんっ。
「あいたあいた」
「そのはにゃしおしまいっあほたれ。労働者言葉はしばらく禁止☆」
「わぁったよ‥にしても、信仰する気も無ぇ奴が、上面読んで曲解したらどうなるか、ってゆう見事な実例だよな。また新しいのが出る例のパチンコにしても、創世紀と福音書と黙示録とカッバーラを全部まぜこぜにしてSFにした‥」
「わぁ―暴走中止―!!世のにゃか怖がりにゃ人が一杯居るんだから気ぃ遣いにゃさいっ♪」
「はい‥でよ、そのサイトにしばらく居た事あんだわ。うちの奴打った感想どうですか―☆なんてコーナーが有ったから、初打ちで上段4のシングルがかかってハズれた。こりゃお前には出さんって事だろうって思って9千円精算して帰った。ある意味これも、やったね☆ラッキーって事か?って書いて送ったら没にされた‥即退会したけどな」
「‥にゃんて言ったらいいのかにゃ―♪おまえにゃ、もうちょっと、にゃんてゆうか‥世間の心弱き人に気を遣いにゃさい」
「知るか、んなもん。人気なんか要らねぇ」
「こら―っ!」
「‥相変わらず乱暴さんです―。お茶いれました―」
「あ、にのん。今日はスカートにゃがいね」
「たまたまです―♪あんまり長いと飛ぶ時邪魔になりますから―」
「‥みにすかさんた」
「おいおい何処で覚えた、んなもん」
「おまえの携帯☆」
「ちと待てこら★」
「何のことですか―?あ―今度街にお菓子を配りに行く時、特別な格好して行くって事でしょうか―♪」
「あ‥いや無茶な要求する気は無ぇ、忘れてくれ」
「あ―おせんべです―☆」
「どうぞ☆良かったら黒糖も持ってってくれ」
「わ―みなさん喜びます―でもひと足さきに、お味見です―♪」
「おまえお家には、にゃに持ってったの?」
「破れ栗饅。渋ぃだろ」
「にゃるほど☆」
「あ―そうれひた―。フロレットさんが―、聖夜と呼ばれる日は、お家で静かにしていましょうって言ってたんです―。外出禁止です―、いいですよね―?」
「ああ、いいんじゃねぇ?その方が格好良い」
「あたしも異議にゃし」
「おっけ―です―♪では、その日のお献立、考えますね―☆」
ニノンはお家に戻っていった。「‥でもよ、携帯ぐらいなら貸してやるぜ?」
「そ―くると思った。だめ。おまえもおとにゃしくしてにゃさい♪」
「‥はい。考えて見りゃそおだよな‥★」
静かな夜。
聖なる夜。
全ては静まり、全ては煌めく。
だったっけ?
え―と。全世界の子供達に、良い夢を‥。
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