intermission
《スラストとスライス》
by どらそ
?「おや…、これはこれは」
スラストと水皇が激突し、彼女が倒れた場所…。そこに、一つの影が近づいていた
その影は、スラストに近づくにつれて少しずつ実体化していった
?「ふ-む…。結構ボロボロになっている割には、ダメ-ジは少ないみたいですねぇ…」
そして、スラストの傍に立つ頃には、完全に人の形を成していた
魔導士のロ-ブで身を包み、片手には自分の背丈程もある杖を持ち、紫色の髪を肩辺り迄伸ばし、目は線目…、て、何処かで聞いた事あるぞ、それ!
?「それはいいですから、早く話を進めて下さいよ」
あ、すみません。…コホン。え-と、その人物は、スラストの容態を確認すると、懐からポ-ションを取り出し、それをスラストに飲ませた
スラ「んぐっ…、げほっ!ごほっ!」
?「気がつきましたか?」
スラ「な…!あんたは…!」
?「やあ♪」
スラ「ス…スライス兄さん…! 何でこんな所に…」
兄「妹の危機に兄が駆け付けた…、それでは不十分ですか?」
スラ「うわ、臭っ」
兄「やれやれ…。どうやら大丈夫の様ですね…」
スラ「おっと、こうしちゃ居られないよ。早くあいつらと合流しないと…」
兄「ほう、あれだけ群れるのを嫌っていた貴女に、仲間が居るのですか」
スラ「可笑しいかい?」
兄「いえ、別に。少し意外だっただけですよ」
スラ「話はそれだけかい? 無いなら、もう行かせてもらうよ」
兄「おっと、忘れてました。貴女に渡す物があったんですよ。…はい」
スラ「…っと…。…? これは…封環?」
兄「はい。貴女の新しい封環です。以前の物よりリミッターを甘くしてありますので、慣れる迄大変でしょうが、まあ、今の貴女なら大丈夫でしょう」
スラ「…そうかい。ありがとよ。じゃあ、もう行かせてもらうよ」
兄「はい、どうぞ。…ああ、そうそう。近々僕もコントの方に出演させて頂きますので、その時は宜しくお願いしますね♪」
スラ「何の話だい?」
兄「いえ、こちらの話です」
スラ「そ…そうかい。…それじゃあな」
兄「はい。行ってらっしゃい」
そして、スラストは魔宮の奥へと駆けて行った
兄「しかし…昔に比べてあの子も随分変わりましたねぇ…。…ふむ、王立歌劇団…。ただの娯楽提供団体だと思ってましたが…中々面白そうな所みたいですねぇ。…さて。せっかく来たのですから、この戦いの行方…、そしてその後どうなるか…。時間はたっぷり有る事ですし、最後まで見物していきますか…」
そう言うと、スライスはその場から姿を消した
―――――――――――
スラ「凄い…。思った以上に身体が軽くなった感じがする…。これなら、封環を外さなくても『真・杓死』がイケるよ…
…さて、一気に追い付くとするか…『杓死』!!」
―――――――――――
舞「スラストさん…大丈夫でしょうか…」
剣「分からねぇ…。今俺達に出来るのは、無事を信じて先に進む事だ…」
舞「そうですね…」
スラ「どぅりゃ!!後ろからラリア-ト!!」
剣「うをっ!?」
舞「きゃっ!?」
スラ「待たせたね!」
剣「ス、スラスト!」
舞「無事だったのですね!!」
スラ「心配かけたねぇ…。さて、急いで先に進みますか!」
剣「応!」
舞「はい!」
(※筆者注:今回の話は、第31話と同軸時間上にあったものとしてお考え下さい)
<第32話に続く…>
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