『王劇版!?桃太郎…侍?第三幕』
(by 来刻龍弥)

幕が上がり、団長達のナレーションと共に物語は進行していく

ザウエル「そして、桃太郎は旅立っていきました
その道程は何事も無く進みました
女装した銀髪の傭兵に襲われる事も無く進みました
全くもってつまらないですネェ……(溜息)」
シグ「てめぇ……(怒)」

スラスト「とにかく、桃太郎は都に着き、すぐに仲間を募りましたが、皆は鬼が恐くて誰も仲間になろうとはしません
そこで金の羊が目印の酒場に入り、ウエイトレスに聞きますと」

メリエーヌ「勇者達は他の戦いに行って今は居ないのです、ごめんさない」
ザウ「との答えが返ってきました
特別出演のメリエーヌ嬢、有難うございます」

シグ「普通、最後に言うものだろうが」
ティアリース「ええ-っ!? 折角憧れのディアーネ様と共に戦えるって……」
スラ「そこ、素に戻らない」

ティア「そうですか……有難うございます(汗)」
ザウ「と、御礼を行って、仕方なく都を後にし、道を歩いていますと」
アミアン「きゅうん、そこの人、ボクに食べ物をくれないかな?」
ザウ「犬耳を付けたハーフエルフが……」
シグ「犬だ」
ザウ「話し掛けてきました」

ティア「はい、どうぞ」
スラ「と、お腰に付けた団子を渡します」
アミ「ありがと♪ おなかがペッコペコだったんだよね-」
スラ「犬はガツガツ食う……マジで腹減っていたようだ」

ティア「それじゃあね……」
アミ「あっ、待ってよ。ボクは犬のアミアン。お名前聞いてなかったし、それに何処に向かうのさ?」
ティア「私は桃太郎。これから鬼退治に行くの」
アミ「じゃあ、団子をくれた御礼にボクが仲間になるよ」
ティア「じゃ、お願いしようかな♪」
アミ「こちらこそ♪」

ザウ「こうして、犬を散歩させていますと」
シグ「散歩違うだろ!」

アリル「うきゅ♪すみませんが食べ物持ってないですか?」
ザウ「と、白い尻尾を付けたポニーテールの女の子が」
スラ「猿だって……て、何故白い尻尾なん?」

ティア「良いけど?」
アリル「有難うございます、お陰で助かりました。宜しければ何かを手伝いますけど」
ティア「これから鬼退治に行くけど?」
アリル「大丈夫、これでもグラップルダンサーを目指しているから!」
ティア「じゃあ、お願いしますね。私は桃太郎」
アリル「私はお猿のアリルよ」

ザウ「そして、また歩いていますと」
舞「すみませんが……」
ザウ「と、綺麗な翼を付けた女性が……」
シグ「お前、ワザとか?」

ティア「食べ物、団子しかないけど?」
舞「え? 何故解ったのですか?」
ティア「お腹空いている様に見えたから」
舞「ではすみませんが、そのお団子を下さいませ」
ティア「はい♪」

舞「有難うございます、お侍様。私に何かお手伝い出来る事はありませんか?」
ティア「では鬼退治の手伝い頼んで良いですか?」
舞「喜んで。私はキジの舞です」
ティア「桃太郎です、宜しくね♪」

ザウ「こうして、臆病な人々や肝心な時に居ない英雄の代わりにめっちゃ頼もしい仲間達を引き連れて、桃太郎は鬼ヶ島を目指す事になりました」
シグ「一言多いって、言っているだろうが!」

シグの叫びと共に幕は下り、一先ず休憩時間になる
……そして

シグ「ザウエル、一言多過ぎだ……」
ザウ「大丈夫。面白いから問題ナッシング」
シグ「あるわボケェ!」
シグ、スラストに目で合図を送る
スラ「すまん団長、少し眠れ!」
プス♪
ザウ「はぅわ!?(ぱた…)…く-♪」
シグとスラスト、親指を立ててびしっと決める。

シグ「これで普通になるだろうか?」
スラ「なるんじゃないの、多分にさ」
しかし、彼等の予想は激しく裏切る事になる

<第三幕、終了>
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